

仮想通貨はデジタル上の資産であり、過去にはハッキングによる流出事件も起きています。日頃のセキュリティ対策を徹底し、悪質な手口から仮想通貨を守る意識が必要です。
今回は、個人でできるハッキング対策や、セキュリティが強固な仮想通貨取引所を紹介します。自分の資産を守るためにも、セキュリティ対策を講じておきましょう。
- 仮想通貨を守るには、二段階認証やセキュリティソフトの導入などの対策を行う必要がある。
- 高いセキュリティを持ち、資本力のある取引所を選ぶのが良い。
- セキュリティ対策が万全な取引所はbitFlyer。7年以上ハッキング0を継続しており、信頼の厚い取引所。
もくじ(タップでジャンプ)
仮想通貨取引所においてセキュリティが重要な理由
仮想通貨は株式・FXなどに比べ、ハッキングの被害を受けやすい金融資産です。仮想通貨の流出事件は国内・海外を問わず起きており、過去には数百億円規模のハッキング事件が発生しています。
また、取引所に集まった個人情報が狙われ、情報流出による詐欺や犯罪に発展する恐れもあります。資産や情報流出を防ぐためにも、セキュリティの高い取引所選びが大切です。


個人でできるセキュリティ対策
仮想通貨の取引において、個人でできるセキュリティ対策・ハッキング対策は以下の通りです。
- セキュリティの高い取引所を選んで取引する
- パスワードや暗証番号を複雑にする
- 公共のWi-Fiは使用せず、安全性の高いVPNを使う
- 二要素認証や二段階認証の設定を必ず行う
- セキュリティソフトを導入する
- 初心者は日本国内の安全な仮想通貨取引所を使う
セキュリティの高い取引所を選んで取引する
仮想通貨の取引を行う際は、セキュリティの高い取引所選びが重要です。仮想通貨や日本円を預け入れるため、セキュリティ対策を講じている取引所かどうかを確認しましょう。
取引所のセキュリティ対策として、以下の施策が挙げられます。
- マルチシグ…仮想通貨のデータ送信時に複数の秘密鍵を必要とする技術
- コールドウォレット…仮想通貨の管理をオフライン上で行い、不正アクセスを防止する
- SSL通信…インターネット上の通信を暗号化し、第三者のなりすましや改ざんを防ぐ
- ファイアウォール…外部ネットワークの攻撃からコンピュータを守る
- 二人体制による資金移動…ウォレット間の移動の際、人的ミスや不正を防ぐ
パスワードや暗証番号を複雑にする
推測されやすいパスワードや、暗証番号の使い回しをしている方は要注意です。取引所のアカウントが流出し、不正ログインによる被害を受ける恐れがあります。
パスワードを複雑にするコツは以下の通りです。
- 辞書にある単語をそのままパスワードに使用しない
- アルファベットの大文字・小文字、数字、記号を混ぜる
- 同じパスワードの使い回しをしない

公共のWi-Fiは使用せず、安全性の高いVPNを使う
VPN(Virtual Private Network)とは「仮想専用通信網」を意味する言葉で、プライバシーと匿名性を守る通信技術を指しています。
各地に設置されているフリーWi-Fiの中には、情報を盗み出すことを目的とした危険なWi-Fiが紛れ込んでいる可能性があります。
外出先でやむを得ずフリーWi-Fiを利用する際は、VPNを導入しておくのが望ましいです。


二要素認証や二段階認証の設定を必ず行う
取引所を利用する際は、パスワードだけでなく二要素認証・二段階認証の設定を必ず行いましょう。
- 二要素認証…知識・所有・生体のうち、異なる2つの要素を組み合わせて認証を行う仕組み
- 二段階認証…2つの段階を経て認証を行う仕組み
参考:Canon
ワンタイムパスワードや生体認証などを取り入れると、認証強度が高まり安全性がアップします。総当たり攻撃などの不正アクセスから資産を守るためにも、二要素認証・二段階認証を必ず設定してください。
セキュリティソフトを導入する
取引に利用するデバイスには、セキュリティソフトを導入するのがおすすめです。ウイルス対策ソフトを利用すれば、偽サイトへの誘導・マルウェア感染などの危険から身を守れます。
また、セキュリティソフトをインストールしておけば、仮想通貨の取引以外にもさまざまな場面で有効に働きます。

初心者は日本国内の安全な仮想通貨取引所を使う
仮想通貨の取引に慣れていない方は、日本の仮想通貨取引所を利用しましょう。
海外取引所は取扱い銘柄が多いものの、詐欺やハッキングなどのリスクがつきものです。万が一アクシデントが発生した際も、英語でやり取りしなくてはなりません。
また、金融庁は海外取引所に対する警告を出しており、利用は自己責任です。
実際に発生したセキュリティ事故の具体例とハッキング手口
セキュリティ対策を講じるには、過去に起きたハッキング事件を知っておくことが大切です。
ここからは、実際に発生したセキュリティ事故やハッキングを紹介します。
- ハッキングで価格が不正操作された「マウントゴックス事件」
- ハッキングを受けて破産した取引所も存在する
- 仮想通貨NEMが取引所から大量に流出した
ハッキングで価格が不正操作された「マウントゴックス事件」
マウントゴックス事件とは、2014年に発生したビットコインのハッキング事件です。
日本の企業が運営する「マウントゴックス社」のサーバーがハッキングを受け、当時のレートで約470億円相当のビットコインが流出しました。加えて、預かり金の28億円も消失しています。
- システムの不具合を悪用した不正アクセスが発生
- 2011年にも875万ドル以上のハッキングを受けていたことが発覚
- 元CEOが顧客の預かり資産を横領した疑いで逮捕される(のちに無罪が確定)
巨額の負債を抱え、マウントゴックスは事実上経営破綻しました。
参考:日本経済新聞
なお、マウントゴックス事件の後、改正資金決済法によって利用者保護が強化されています。
- 仮想通貨交換業者の登録を義務化
- 会社資産と顧客資産の分別管理
- 登録業者への財務規制(一定額の資本金が無ければ登録不可)

ハッキングを受けて破産した取引所も存在する
取引所のハッキング被害は世界中で発生しており、中には破産した取引所も存在します。
- ユービット…韓国の仮想通貨取引所。2017年に4,000BTCなどのハッキングを受け破産
- クリプトピア…ニュージーランドの仮想通貨取引所。2019年に約17億円のハッキングを受け破産
※被害額は当時レートで算出
クリプトピアのハッキング事件では、利用者の仮想通貨がひとまとめのウォレットに保管されていたことが問題視されています。
仮想通貨NEMが取引所から大量に流出した
2018年1月には、国内取引所のコインチェックから約580億円相当のネム(NEM)が流出しました。
当時のコインチェックは仮想通貨をオンライン上で管理する「ホットウォレット」を使用しており、ハッキング対象として狙われたと考えられています。
参考:日本経済新聞
この事件後、コインチェックは約2か月後にネム保有者への補償を行っています。
また、事件後に大手金融企業のマネックスグループの傘下に入り、徹底したセキュリティ改善が実施されました。

強固なセキュリティを持つ国内取引所3選
自分の大切な資産を守るためにも、セキュリティの高い取引所選びが重要です。ここからは、強固なセキュリティを持つおすすめの国内取引所を紹介します。
bitFlyer(ビットフライヤー)
セキュリティ面で安心できる取引所を利用したい方には、老舗取引所として信頼の高いbitFlyerがおすすめです。強固なセキュリティに定評があり、業界最長の7年以上ハッキング0を継続しています。
- 最新のビットコインテクノロジー「マルチシグ」を業界に先駆けて導入
- マネーロンダリング対策・本人確認などの施策において業界をリード
- 約100%のビットコインをコールドウォレットで保管
- 大手金融機関よりも強度の高い暗号化技術(SSL通信)を採用
- 2段階認証・ログイン履歴の管理
歴史の長い取引所ということもあり利用者が多く、ビットコイン取引量国内No.1を誇ります。
Tポイントとビットコインの交換など、独自のサービスを展開しているのも特徴です。

Coincheck(コインチェック)
国内大手の取引所を利用したい方には、アプリダウンロード数No.1のCoincheckがおすすめです。主要株主であるマネックスグループの豊富な金融ノウハウを生かし、高いセキュリティを実現しています。
- SMSとデバイスによる2段階認証
- コールドウォレット・マルチシグの採用
- 預かり金の分別管理
Coincheckは日本初となるナスダック上場を目指しており、安定した財務基盤を構築しています。資本力があるため、取引所の破綻リスクが低いのもポイントです。
DMM Bitcoin
高い技術力を持つ取引所を利用したい方は、DMMグループが手掛けるDMM bitcoinがおすすめです。DMMグループは株式やFXなどの金融事業を展開しており、積み上げてきた技術を元にセキュリティ体制を整えています。
- 資産の95%以上をコールドウォレットで管理
- 2段階認証・端末認証
- ファイアウォールによるログイン情報の監視
レバレッジ取引に強みを持っており、預け入れられた信託の保全を徹底しているのも特徴です。
なお、DMM bitcoinでは口座開設するだけで2,000円がもらえるキャンペーンを実施しています。出費を抑えて仮想通貨を買ってみたい方にもおすすめです。※2022年8月1日までの期間限定

仮想通貨取引所のセキュリティに関してよくある質問
ここからは、仮想通貨取引所のセキュリティに関するよくある質問を紹介します。
- 仮想通貨取引所がハッキングされた場合はどうなるの?
- セキュリティに関わるコールドウォレットとホットウォレットとは何ですか?
- 取扱銘柄が多くセキュリティが高い取引所は?
Q.「仮想通貨取引所がハッキングされた場合はどうなるの?」
取引所がハッキングを受けると、最悪の場合はすべての資産を失う恐れがあります。
大切な資産を守るためにも、事前のセキュリティ対策が重要です。安全な取引所を使って資産を管理し、二段階認証やパスワード設定によって不正アクセスを防ぎましょう。


Q.「セキュリティに関わるコールドウォレットとホットウォレットとは何ですか?」
コールドウォレットとは、オフラインで仮想通貨を保管するウォレットのことです。インターネット環境から完全に遮断されているため、不正アクセスのリスクを減らせます。
ホットウォレットとは、インターネットに接続された状態のウォレットを指しています。仮想通貨を手軽に移動できるため利便性は高いものの、セキュリティ面に不安が残るのがデメリットです。

Q.「取扱銘柄が多くセキュリティが高い取引所は?」
取扱銘柄の豊富さとセキュリティの高さを兼ね備えているのは、国内大手取引所のCoincheckです。
- Coincheck…17銘柄
- bitFlyer…15銘柄
- DMM bitcoin…15銘柄
Coincheckではビットコインやイーサリアムなどの人気銘柄に加え、他の取引所では取扱いが少ないIOSTを購入できます。
加えて、Coincheckが手掛けるNFTマーケットプレイスも利用できるため、さまざまなNFTや仮想通貨の中から投資先を選択できます。


仮想通貨取引所のセキュリティまとめ
仮想通貨を守るためには、日常的なセキュリティ対策が不可欠です。二段階認証や複雑なパスワードを設定した上で、強固なセキュリティを持つ取引所を利用しましょう。
セキュリティに優れる仮想通貨取引所はbitFlyerです。さまざまなセキュリティ施策で業界をリードしており、7年連続ハッキング0を実現しています。
信頼の厚いbitFlyerに登録して、今後の資産形成に役立てていきましょう。
- 資本力のあるbitFlyerは、セキュリティ対策に十分な資金を投じている。ハッキング被害もなく安心して利用できる。
- 老舗取引所として利用者が多く、ビットコイン取引量は国内No.1を誇る。
- 口座開設まで最短10分。今すぐ登録して、仮想通貨への堅実な投資を始めよう。

(監修者)小川 和哉 http://mclinic.jp/
ファイナンシャルプランナー
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