

MetaMask(メタマスク)は、イーサリアム系の仮想通貨ウォレットで、ブラウザ版とアプリ版が存在しています。利用はとても簡単で、インストールしておけば、投資できる仮想通貨の幅が広がることは言うまでもありません。話題のDeFi系アプリケーション・NFTゲームの開始、DEXの利用への必要な場合が多いです。
この記事では、MetaMaskの使い方や連携できるサービスを具体的に解説していきます。
今後イーサリアムを含む仮想通貨に投資する予定がある方は、ぜひ参考にしていただければと思います。
- MetaMask(メタマスク)はイーサリアム系の仮想通貨を補完するための仮想通貨ウォレット
- イーサリアム系の仮想通貨へ投資したり、サービスを受けたりする場合はMetaMask(メタマスク)が必須
- MetaMaskを使った取引はイーサリアム売買用口座が必須。仮想通貨の購入にはCoincheckがおすすめ。
もくじ(タップでジャンプ)
MetaMask(メタマスク)とは?

MetaMaskとはイーサリアム系の仮想通貨を保管できるウォレットアプリです。
具体的な特徴としては、以下の3つが挙げられます。
- イーサリアムを保管できるウェブウォレット(ホットウォレット)
- 多くのDeFi、NFTゲームへの出金に必須のアプリ
- 速度を低速・平均・高速の3種類から選べる
それぞれの特徴について、確認していきましょう。
イーサリアムを保管できるウェブウォレット(ホットウォレット)
MetaMask(メタマスク)はイーサリアムを保管できるウェブウォレット(ホットウォレット)です。イーサリアム自体を保管できることはもちろん、イーサリアムをベースとして発行されたERC-20トークンの保管・管理もできます。
MetaMaskは、イーサリアムのブロックチェーンと連動したサービスにおける決済や、ブロックチェーンゲームと連携できるとして注目されています。

ホットウォレットは常にネットに接続されているウォレットのことです。一方でネットから隔離された状態で管理されているウォレットもあり、こちらをコールドウォレットと呼びます。
ホットとコールドの違いは、セキュリティレベルや取引速度にあります。
ホットウォレットは常にネットにつながっているため、ハッキングを受ける可能性が0ではありません。一方で取引が迅速であるといったメリットが挙げられます。
コールドウォレットはネットにつながっていないことから、ホットウォレットよりもはるかに高いセキュリティレベルを維持しています。しかしながら、取引の迅速性ではホットウォレットに遠く及びません。
多くのDeFi、NFTゲームへの出金に必須のアプリ
MetaMaskを持っていれば、DeFi関連のサービスを利用できます。

DeFiは分散型金融システムで、中央管理者が存在しないためコストを抑え迅速な取引が可能であると期待されているサービスです。従来の中央集権型システムよりも利便性が高いと期待されており、そのシステム利用にMetaMaskは必須であるため、事前に用意しておきたいですね。
また、NFTゲームへの出金にも必須とされるアプリです。下記はMetamask(メタマスク)の利用が必須なDeFi、NFT系のサービスです。
決済速度を低速・平均・高速の3種類から選べる
MetaMaskは各サービスに連携させることで、ブロックチェーン上のサービスを利用でき、スムーズに決済が進みます。
決済の速度としては低速・平均・高速の3種類から選択可能です。

速度を上げるにつれて、手数料は高くなります。即時決済が必要なのか、急ぎではないのかを鑑みて判断する必要があるのでその点だけ注意しておきましょう。
MetaMask(メタマスク)を利用するメリット

MetaMaskは他の仮想通貨ウォレットと比較して、以下のようなメリットがあります。
- 初心者でも簡単&無料で利用できる
- 注目度の高いNFTゲームやDeFi分野への投資ができる
- 手数料を自在に設定できる
それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。
初心者でも簡単&無料で利用できる
MetaMaskはブラウザ版とアプリ版の2種類がありますが、いずれも無料で簡単に利用できます。
わかりやすいUIと多言語対応ウォレットなので、全世界のユーザーは6,000万人にものぼります。
仮想通貨を始めたばかりの初心者の方や、パソコン・スマホに対してあまり詳しくない方も利用できるため、ご安心ください。
注目度の高いNFTゲームやDeFi分野への投資ができる
2021年に入ってから顕著ですが、現在NFTゲームやDeFi市場が注目されており今後も伸びると予測されています。
MetaMaskなどの仮想通貨ウォレットを持っていないと、これらの分野へ投資ができない可能性も十分に考えられます。
流行に取り残されないためにも、手軽にインストールできるMetaMaskは早いうちに入手しておきましょう。
手数料を自在に設定できる
MetaMaskは取引速度によって手数料が変わりますが、低速にしておけばほとんどかかりません。
速度と手数料(ガス代)の目安としては以下の通りです。
- 低速:20 Gwei
- 平均:22 Gwei
- 高速:26 Gwei
Gweiはガス代の単位で、1Gwei=0.000000001イーサリアムなので、低速の場合は0.008円となります。
このガス代を自分で設定することができるので、手数料を払いすぎるといった事態を回避できます。
MetaMask(メタマスク)のデメリット

メタマスクは簡単に開始できたり、NFTやDeFiにも利用できたりするといった強みがあります。
一方で以下のようなデメリットもあるので、使用開始前に確認しておきましょう。
- ブロックチェーンへの接続に時間がかかるときがある
- 対応ブラウザが少ない
- オンラインウォレットなのでハッキングリスクはある
ブロックチェーンへの接続に時間がかかるときがある
MetaMaskは手数料のかけ方によって低速から高速まで選べます。
ガス代をケチるあまり、低速にしてしまうと結果的にブロックチェーンへの接続にかなり時間を要してしまいます。即座にイーサリアムを入金したい場合などに不便に感じます。
迅速さが要求されるような取引の場合、多少手数料はかかるものの高速な取引を選びましょう。
対応ブラウザが少ない
MetaMaskが現時点で対応しているブラウザは、各の4つです。
- Google Chrome
- FireFox
- Opera
- Brave
したがって、Windowsの標準ブラウザ・MicrosoftEdgeや、Macの標準ブラウザ・Safariなどのブラウザを用いている場合MetaMaskは利用できません。
現時点では利用可能なブラウザは限られているので、ご自身が利用しているブラウザが対応しているかどうかは確認が必要です。ちなみにBraveというブラウザは、WebブラウジングをするだけでBAT(ベーシックアテンショントークン)の仮想通貨がもらえる注目サービスです。
オンラインウォレットなのでハッキングリスクはある
MetaMaskはホットウォレットであり、オンラインに接続されているため、セキュリティ上のリスクは切っても切り離せません。
現に2021年4月には、EasyFiと呼ばれるDeFiプロジェクトのウォレットから約80億円相当の仮想通貨が盗まれたことがあります。
そのとき、EasyFiの設立者であるAnkitt Gaur氏は、MetaMaskにおける脆弱性がハッカーによって狙われたと言及されており、MetaMaskが必ずしも安全であるわけではないと強調されました。

MetaMaskを用いて他のサービスを利用する場合、連携先のサービスが信頼できるかどうか事前に確認しておきましょう。
MetaMask(メタマスク)の始め方

MetaMaskを利用するには、以下の2つのステップを踏まなければいけません。
- STEP1:ChromeストアやAppStoreでMetaMask(メタマスク)をインストールする
- STEP2:MetaMask(メタマスク)のアカウント作成する
それぞれ詳しく解説していきます。
STEP1:ChromeストアやアプリストアでMetaMask(メタマスク)をインストールする
MetaMaskはChromeストアやAppStore、Androindのアプリストアでインストールできます。
ブラウザの場合、動画でも解説されているので迷うことはあまりないでしょう。

STEP2:MetaMask(メタマスク)のアカウント作成する
ブラウザやスマホにMetaMaskをインストールしたら、次はアカウントを作成します。
アカウントを作成する際はパスワードが求められますが、簡単なものや他のサイトで利用しているものを使いまわすことは控えましょう。いわば財布の鍵となるので流出してしまうと、ウォレット内の仮想通貨がすべて流出してしまいます。不安な方はコールドウォレットのハードウェアウォレットも併用しましょう。

MetaMask(メタマスク)の使い方

MetaMaskの使い方についても確認しておきましょう。
MetaMaskを利用するにはイーサリアムを購入する必要があります。
そのためにはCoincheckへの登録もあわせて登録しなければいけません。
- STEP1:Coincheckで無料口座開設する
- STEP2:Coincheckに日本円を入金する
- STEP3:Coincheckでイーサリアムを購入する
- STEP4:MetaMask(メタマスク)のアカウント「・・・」からCopy Address to Clipboardを選択
- STEP5:MetaMask(メタマスク)にイーサリアムを送金する
STEP1:Coincheckで無料口座開設する
まずはCoincheckにて無料口座を開設しましょう。
会員登録のボタンを押し、フォームからメールアドレスを入力することでアカウントは開設できます。
本人確認の際、免許証やマイナンバーカードが必要なので手元に用意しておきましょう。

STEP2:Coincheckに日本円を入金する
アカウントの作成が無事に終了したら、Coincheckへ日本円を入金しましょう。
入金方法としては銀行からの振り込みと、コンビニでの入金と言った2パターンがあります。好きな方を選んでください。

STEP3:Coincheckでイーサリアムを購入する
無事に日本円で入金できたら、イーサリアム(ETH)を購入しましょう。
購入するときの単位は、通貨数で選択することも、日本円で選択することもできます。
STEP4:MetaMask(メタマスク)のアカウント「・・・」からCopy Address to Clipboardを選択
CoincheckからMetaMaskへ送金するためには、送金先アドレスを入力する必要があります。
MetaMaskのアドレスは、アカウント上の「・・・」をクリックまたはタップし、Copy Address to Clipboardを選択することで得られます。
STEP5:MetaMask(メタマスク)にイーサリアムを送金する
得られたアドレスをCoincheck側で設定しましょう。
具体的な流れはCoincheckの会員ページメニューから、「コイン送金」へと進み、「Ethereumを送る」を選択します。
送金する金額を入力し、手数料や送金先アドレスに問題がないか確認したうえでイーサリアムを送金しましょう。

MetaMask(メタマスク)を利用する際に知っておきたいこと

MetaMaskを利用する前に、以下の点も押さえておくとよいでしょう。
- イーサリアムとポリゴンでネットワーク切り替えができる
- ビットコインは送金できない
- MetaMask(メタマスク)のアプリはiOSとAndroidに対応
それぞれの注意点について解説していきます。
イーサリアムとポリゴンでネットワーク切り替えができる
MetaMaskではイーサリアムネットワークとは別に、Polygon Network(ポリゴンネットワーク)にあるトークンを利用することも可能です。
そのさいは右上の「イーサリアム メインネット」をクリックしてネットワークを切り替えましょう。
新たなネットワーク情報を入力する必要があるので、以下の内容で入力してください。
- ネットワーク名:Matic mainnet
- RPC URL:https://rpc-mainnet.maticvigil.com/
- チェーンID:137
- シンボル:MATIC
- ブロックエクスプローラURL:https://polygonscan.com/
ビットコインは送金できない
MetaMaskはイーサリアムとイーサリアムブロックチェーン上で発行された資産のみがサポート対象とされています。
したがって、ビットコインを含むイーサリアム系以外の仮想通貨とは互換性がありません。
通貨によっては別のウォレットが必要となるケースもある点は覚えておきましょう。

MetaMask(メタマスク)のアプリはiOSとAndroidに対応
MetaMaskのアプリ版は、iOSとAndroidの両方に対応しています。
したがって、iPhoneユーザーの場合はApp Storeを、Androidユーザーの場合はGooglePlayからMetaMaskを検索してインストールしましょう。
インストール後にアプリを開き、セットアップすることで簡単に利用開始できます。
MetaMask(メタマスク)を利用してさまざまなアプリを利用しよう
今回はイーサリアム系の仮想通貨ウォレット、MetaMaskについて紹介させていただきました。
MetaMaskをインストールすることで利用できるアプリは多く、利便性は非常に高いと言えます。
作成も無料なので、手軽に利用できるアプリです。
これからイーサリアム系の仮想通貨を始めようと思っている方は、Coincheckとあわせてインストールしておきましょう。
- MetaMask(メタマスク)はイーサリアム系の仮想通貨を補完するための仮想通貨ウォレット
- イーサリアム系の仮想通貨へ投資したり、サービスを受けたりする場合はMetaMask(メタマスク)が必須
- MetaMaskを使った取引はイーサリアム売買用口座が必須。仮想通貨の購入にはCoincheckがおすすめ。

(監修者)佐野 孝矩 https://www.sikaku-no-iroha.co.jp/
日商簿記2級・FP2級・情報処理安全確保支援士・3級ウェブデザイン技能士 一部上場企業での経理・SEの実務実績に加え、個人事業主として2年、法人経営として1年の経験を通し、会計・セキュリティ・教育の面での助言・サポートをさせていただきます。大企業と小規模企業の両方を経験しているからこその視点でお役に立てればと思います。