
BitDAOは、今急速に市場を広げているDeFi(分散型金融)関連のプロジェクトと非常に関連が深いDAO(自律分散型組織)です。具体的な仕組みとしては今後伸びると予想される有望なDeFiを選定し、そこに投資したりサポートしたりといった機能を備えています。
BitDAOはBybit創業者ファンドなどを通して2億3千万ドルもの巨額を調達することにも成功しました。
加えて、世界2位であるデリバティブ仮想通貨取引所であるBybitがDAOに対して、過去最大級である取引量の2.5ベーシスポイント(2021年1月から5月の実行レートで年間10億ドルを超える金額)を投入することを明らかにしました。
このようにBitDAOは世界的にも非常に注目を浴びているプロジェクトであるため、気になっている方も多いことでしょう。そこで今回は、このBitDAOについて特徴や将来性を解説するとともに、BitDAOを理解するために必要な周辺知識も詳しく解説していきます。
- BitDAOは分散型自立組織でDeFi市場と密接な関連がある
- 2021年6月に登場し、まだ日が浅いにもかかわらず多くの注目を集めている
- 国内では購入できないが、Coincheckを経由で購入可能
もくじ(タップでジャンプ)
BitDAO(ビッダオ/BIT)とはどんな仮想通貨?特徴を解説
通貨名 | BitDAO(ビッダオ) |
シンボル | BIT |
注目度 | ★★★☆☆ |
取扱取引所 | Bybitなど |
時価総額 (2021年11月時点) |
¥161,962,565,785 |
発行上限 | 100億枚 |
公式HP | https://www.bitdao.io/ |

それではさっそく、BitDAOの特徴について確認してみましょう。
具体的には以下の4点が挙げられます。
- シンガポールの取引所・Bybitが主体となって開設されたプロジェクト
- 世界で一番新しいDAO(自立分散型組織)で管理者不在の取引所へ
- DeFi市場のインフラ構築を目的に、DeFiとCeFiの架け橋となるプロジェクト
- BITはBitDAOのガバナンストークン。2021年9月28日にBybitで現物取引開始
それぞれの特徴について掘り下げて解説します。
シンガポールの取引所・Bybitが主体となって開設されたプロジェクト
BitDAO(ビッダオ/BitDAO)はシンガポールの取引所で世界でも最大規模な仮想通貨取引所、Bybitが主導する新たなDAOプロジェクトです。
プロジェクトの内容としては近年注目を集めているDeFi市場における振興プロジェクトの発掘と支援を行うもので、大きな注目を集めました。
BitDAOの資金調達においては有名人や世界的な企業も出資しています。
出資企業の例としては以下の通りです。
BitDAOは既存の金融サービスよりも高いリターンを得られる可能性があり、多くの投資家が資産運用を行っています。高いリターンを得られる仕組みとして、有望なDeFiプロジェクトをBitDAOで集めた資金を用いてそれぞれのプロジェクトに投資を行い、さらなる発展を目指すといった内容です。
このサイクルがうまく回ることでBitDAOの保有資産が上がり利益も増えるため参加者が配当を得られます。
参考:BitDAO(ビッダオ)|今後注目の動向と秘められたポテンシャル
世界で一番新しいDAO(自立分散型組織)で管理者不在の取引所へ
BitDAO(ビッダオ/BitDAO)は世界で一番新しいDAO(自律分散型組織)で、管理者なくして取引が可能です。

DAOとはDecentralized Autonomous Organizationの頭文字をとった単語で「ダオ」と読みます。
DAOと通常組織の違いをわかりやすく表にまとめてみました。
DAO(自律分散型組織) | 通常(中央集権型)組織 | |
仕組み | 中央の組織がなく、代わりにルールが存在。 そのルールにもとづいて活動を行い、組織が判断せずとも自動で運営が可能。 |
中央に意思決定をする人や組織がいて、その決定に従い組織が運営。 |
メリット | ・ルールにのっとっているため公平性が高い。 ・人の関与がないため費用を抑えられる。 ・取引スピードが速い。 |
・柔軟な対応が可能。 ・一般的に浸透しているため信頼度が高い。 |
デメリット | ・一度決めたアルゴリズムは簡単に変更できない。 ・プログラムの脆弱性をついたハッキングのリスクもある。 |
・人を介するため時間がかかる。 ・人が判断するため公平性が低い。 |
参考:自律分散型組織DAOとは
DeFi市場のインフラ構築を目的に、DeFiとCeFiの架け橋となるプロジェクト
BitDAO(ビッダオ/BitDAO)はDeFiの中でも有望なプロジェクトに投資するといったインフラ構築を目的としており、将来的にはCeFi(集権型金融システム)との架け橋になるとも考えられています。

DeFiは分散型金融と呼ばれているのに対して、CeFiは集権型金融と呼ばれており意味は真逆です。
それぞれの特徴・メリット・デメリットも簡潔に表にまとめてみました。
DeFi(分散型金融) | CeFi(集権型金融) | |
特徴 | 特定の企業やサービスを介さず金融サービスを実現する。 | 特定の企業やサービスを介して金融サービスを実現する。 |
メリット | ・個人情報や資金管理を企業や組織に依然せず自分で管理できる。 ・人ではなくシステムが管理するためヒューマンエラーが起こらない。 |
・企業が資産運用をサポートするため利便性が高い。 ・資産を中央集権的に管理するため、補償などの安心性が高い。 |
デメリット | ・何らかの理由で資産をなくした場合は自己責任。 | ・情報セキュリティ対策などは企業を信用し委託することになる。 |
BITはBitDAOのガバナンストークン。2021年9月28日にBybitで現物取引開始

BITはBitDAOのガバナンストークンで、2021年9月から現物取引が開始されました。このBITは出資者への見返りとして提供されたり、一般投資家に向けて発行されたりといった準備が進んでいます。
BITは累計で100億枚発行されることが決まっており、その詳細としては以下の通りです。
カテゴリー | 供給量 | 発行時の入手可能量 | ロック期間 |
プライベートセール | 5% | 0% | 3か月 |
パートナーリワード | 5% | 5% | なし |
エコシステムスワップ | 30% | 10% | 3か月 |
Bybitによる供給 | 15% | 15% | なし |
Bybitによるロック | 45% | 0% | 1年 |
BitDAO(ビッダオ/BIT)の2021年現在のチャートと今後の価格動向
TradingView提供のBITUSDTチャート

BitDAOは2021年8月から取引が開始されていますが、短期間で大きく乱高下しています。具体的な変動やその要因は以下の通りです。
- 2021年8月:BitDAOのIDO開始。2億ビットトークン限定で入札開始し、209円を記録。
- 2021年9月:ローンチパッドを実施するも、ビットコインの下落に連動し134円となる。
- 2021年9月:ステーキング・エアドロップを立て続けに実施。Bybitへの上場もあり209円を記録。
- 2021年10月:DeFi市場の活況とプロジェクトの期待から190円台を維持する。
それぞれの値動きについて確認してみましょう。
2021年8月:BitDAOのIDO開始。2億ビットトークン限定で入札開始し、209円を記録。
引用:https://coinmarketcap.com/ja/currencies/bitdao/
2021年8月にBitDAO(ビッダオ/BIT)が取引開始され、その際は2億枚限定での入札となりました。
初動で209円を達成し、そのあとは100円台後半で推移しています。BitDAOはもともと注目されていたこともあり、取引開始直後で200円前後はかなりの高水準です。
2021年9月:ローンチパッドを実施するも、ビットコインの下落に連動し134円となる。
引用:https://coinmarketcap.com/ja/currencies/bitdao/
2021年9月に入るとBitDAO(ビッダオ/BIT)はローンチパッドを実装し価格はさらに伸びると期待されていました。
しかし残念なことに、ビットコインが下落した影響で他の仮想通貨も軒並み下落。BitDAOも例外なく134円まで落ちています。

2021年9月:ステーキング・エアドロップを立て続けに実施。Bybitへの上場もあり209円を記録。
引用:https://coinmarketcap.com/ja/currencies/bitdao/
BitDAO(ビッダオ/BIT)は2021年9月は前半こそ落ち込んだものの、後半では一気に盛り返し209円まで上がりました。価格が盛り返した背景としてはステーキング・エアドロップ・Bybitへの上場といった要因が追い風になっていると考えられます。
今後もBitDAOが新しいシステムを実施したり企業と提供したりすることで価格が上がると期待できます。
2021年10月:DeFi市場の活況とプロジェクトの期待から190円台を維持する。
引用:https://coinmarketcap.com/ja/currencies/bitdao/
2021年10月に入ってからもBitDAO(ビッダオ/BIT)は好調で、190円前後を維持しています。
要因としてはDeFi市場が発展していること、BitDAOのプロジェクトが期待されていることなどが挙げられます。
BitDAO(ビッダオ/BIT)の将来性は?2025年時点の価格予想!今後の見通しを解説

これからBitDAOに投資しようと考えている方は、将来性も気になるところかと思います。BitDAOも他の仮想通貨同様、ステーブルコインではないため価格は伸びるとも下がるとも断言できません。
しかし、以下のポイントを押さえておくことである程度の予測は立てられます。
- DeFi市場の高まりと、新たな管理形態への期待から将来性は高い
- 2025年の時点で楽観的にみても510円、2029年に880円台との海外投資家の意見
- PayPal創業者ピーター・ティール氏や国内人気インフルエンサーの青汁王子も注目する一大プロジェクト
それぞれ詳しく解説していきます。
DeFi市場の高まりと、新たな管理形態への期待から将来性は高い
分散型金融市場であるDeFi市場はその利便性からも期待されています。
また、DAOといった新たな管理形態も透明性や公平性が注目されており、将来性は高いです。
特に今後DeFi市場がどのような動きをするのかは、BitDAO(ビッダオ/BIT)の時価総額にも直結するためアンテナを張っておくとよいでしょう。
2025年の時点で楽観的にみても510円、2029年に880円台との海外投資家の意見
あくまでも予想ではありますが、楽観的にみると2025年の段階で450円、2029年には700円まで伸びると主張する海外投資家も見受けられます。
必ずしも伸びるといった保証こそないものの、予測を立てているのはトレーディングにおけるプロであるため、それなりに信ぴょう性は高いです。

具体的な価格変動を表にすると以下の通りです。
レートは2021年10月段階の$1=111円で計算しているため、多少の差異が生じる点はご了承ください。
時期 | USD | 日本円 |
2021年12月 | $2.71 | 300円 |
2022年12月 | $3.23 | 359円 |
2023年12月 | $3.82 | 424円 |
2024年12月 | $4.66 | 517円 |
2025年12月 | $5.18 | 575円 |
2026年12月 | $6.43 | 714円 |
2027年12月 | $7.29 | 809円 |
2028年12月 | $7.97 | 885円 |
参考:BitDAO (BIT) Price Prediction - BitDAO (BIT/USD) Price Forecast
PayPal創業者ピーター・ティール氏や国内人気インフルエンサーの青汁王子も注目する一大プロジェクト
BitDAO(ビッダオ/BIT)はPayPalの創業者ピーター・ティール氏も注目しており、巨額の投資をされています。
世界的にも有名な権力者が投資をしていることからも、世界的にBitDAOへ注目が集まっているのです。
ピーター・ティール氏以外にも、イギリスの億万長者であるハワードアラン氏や日本のインフルエンサーとして有名な青汁王子(三崎優太さん)など有名人・著名人が続々と投資しています。
今後さらに多くの方から投資されることで、知名度も上がり価格も伸びると予測されるので期待できます。
BitDAO(ビッダオ/BIT)の購入方法・買い方

BitDAOを直接購入できる国内取引所は無いため、海外の取引所から購入するしかありません。
しかし、ほとんどすべての海外取引所では、日本円による入出金は不可能です。そこで国内の取引所を経由して別通貨を購入してからBitDAOへと換金する必要があります。
BitDAOの購入手順としてはもっともおすすめの国内取引所、Coincheckを経由して以下の流れで購入しましょう。
- Coincheck(コインチェック)で無料口座開設をする
- Coincheck(コインチェック)でビットコインを購入する
- BybitでBITを購入する
それぞれ詳しく解説していきます。
1.Coincheck(コインチェック)で無料口座開設をする
まずはCoincheckにて無料で口座を開設します。
会員登録を押してメールアドレスを設定するとメールが届くので、基本情報を入力しましょう。
その後本人確認書類の提出を求められるため提出し、本人確認が無事に終了すれば日本円で入金できるようになります。
2.Coincheck(コインチェック)でビットコインを購入する
Coincheckに日本円を入金したら一旦ビットコインを購入しましょう。
ビットコインの購入は日本円で指定してもBTC数で指定しても購入可能です。
日本円でビットコインを購入のボタンを押すことで即座に購入されます。
3.BybitでBITを購入する
Coincheckでビットコインを購入できたら、そのビットコインをBybitに送金しBITに換金しましょう。
ByBITでは現物取引のみの扱いになりますが、上場しているだけに取引はそこまで難しくありません。ステーキングサービスやエアドロップといったイベントもあるため、収益も上げられやすくなっています。
BitDAO(ビッダオ/BIT)に投資するうえで知っておきたいこと

最後に、BitDAOを購入するにあたって注意すべきポイントも確認しておきましょう。
- BITとBybitコインは同じ?
- bitDAOのガス代はいくらくらいを見ておけばいい?
それぞれ詳しく解説していきます。
BITとBybitコインは同じ?
ネット上ではBIT=Bybitコインではないかといった予想が散見されます。
現時点ではBybitコインがBITといったアナウンスはなく、同じといった認識はしない方がよいです。
しかし将来的にBITがBybitコインとして扱われる可能性は十分にあります。
BITは上場後間もないトークンであるため、仮想通貨市場でどのようなポジションになるかが明暗をわけるカギです。
これからBITがどのような位置づけになるか、公式サイトやTwitterを見ながらチェックしましょう。
BitDAOのガス代はいくらくらいを見ておけばいい?
仮想通貨に投資するにあたって、ガス代(取引手数料)も気になるポイントかと思います。
BitDAOのガス代ですが、2021年10月の段階で大体10ドル前後でした。
イーサリアムのガス代が5月から6月の間に45ドルから4.5ドルにまで下落した例があるように、BitDAOのガス代も大きく変動することが予測されます。
したがって投資をするタイミングの見極めは非常に重要です。
BitDAO(ビッダオ/BIT)まとめ
今回はBitDAO(ビッダオ/BIT)の特徴や将来性について解説しました。
DeFi市場が盛り上がることでBitDAOの需要も高まり、すでに世界的な著名人から注目されており巨額の資金調達にも成功しています。
このことからも、今後伸びる可能性は十分に考えられるので、投資したい方は早めに購入しておいてもよさそうです。
- BitDAOは分散型自立組織でDeFi市場と密接な関連がある
- 2021年6月に登場し、まだ日が浅いにもかかわらず多くの注目を集めている
- 国内では購入できないが、Coincheckを経由で購入可能

(監修者)佐野 孝矩 https://www.sikaku-no-iroha.co.jp/
日商簿記2級・FP2級・情報処理安全確保支援士・3級ウェブデザイン技能士 一部上場企業での経理・SEの実務実績に加え、個人事業主として2年、法人経営として1年の経験を通し、会計・セキュリティ・教育の面での助言・サポートをさせていただきます。大企業と小規模企業の両方を経験しているからこその視点でお役に立てればと思います。