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Binance Japan(バイナンスジャパン)の今後は?大手海外取引所の日本法人の参入理由と懸念点を解説
Binanceは世界でもトップの取引高を誇る仮想通貨(暗号資産)取引所です。2022年11月より、日本在住のユーザーからのBinance登録は規制されていました。
Binanceで取引をしたくてもできなかったユーザーからすれば、Binance Japanの開始はビッグニュースです。
Binance Japanでは、今まで日本で購入できなかった銘柄が買えるようになったり、NFTマーケットプレイスが利用できたりと期待の声が上がっています。
この記事ではBinance JapanでできることやBinance Japanの始め方について詳しく解説していきます。
Binance Japan(バイナンスジャパン)とは|大手海外取引所バイナンスの日本法人
Binance Japan(バイナンスジャパン)は、サクラ・エクスチェンジ・ビットコイン(SEBC)の株式100%を取得しました。
この買収により金融庁認可業者となったバイナンスジャパンは、2023年8月1日にサービス提供を開始しました。Binanceは日本の金融庁に規制されており、なかなか進出できずにいましたが、晴れて日本市場に参入です。
Binance Japanでは暗号資産の現物取引に加え、貸暗号資産・NFTなどを利用できます。グローバルBinanceからの移行もできるため、現在Binanceを使っている方も安心です。
Binance Japan(バイナンスジャパン)が提供開始するサービス概要
Binance Japan(バイナンスジャパン)が提供するサービスの概要を確認しましょう。
- 暗号資産現物(スポット)取引|入出金・取引
- 貸暗号資産|Simple Earn・自動購入(積立)
- NFT|NFTマーケットプレイス
- 教育コンテンツ|Binanceアカデミーなど
各サービスについて詳しく解説していきます。
暗号資産現物(スポット)取引|入出金・取引
Binance Japanでは、暗号資産現物取引が可能です。暗号資産現物取引自体は他の取引所でもできます。
ただしBinance Japanの場合、取引手数料が格安です。通貨を交換するだけなら手数料はかかりません。
貸暗号資産|Simple Earn・自動購入(積立)
Binance Japanでは貸暗号資産も利用できます。貸暗号資産とはステーキング・レンディング・DeFIなどを指します。
長期保有を考えている方には貸暗号資産がおすすめです。各取引方法について確認しておきましょう。
NFT|NFTマーケットプレイス
Binance Japanでは、NFTのマーケットプレイスも兼ねています。コインチェック・LINEなどと同様の取引も可能です。
NFTは非代替性トークンとも呼ばれ、仮想通貨のブロックチェーン上で発行される代替不可能なデジタルデータを指します。
NFT市場も拡大を続けているため、簡単に投資できるようになればチャンスが広がります。
教育コンテンツ|Binanceアカデミーなど
Binance Japanでは、Binanceアカデミーをはじめとする教育コンテンツも利用できるようになる予定です。
BinanceアカデミーはWeb3教育推進のために無料で提供している教育プラットフォームです。
Binance Japan(バイナンスジャパン)開始の背景
Binance Japan(バイナンスジャパン)が開始されるまでには紆余曲折がありました。具体的には以下のような背景が挙げられます。
- 過去2回、金融庁から無登録の仮想通貨の交換事業社として警告を受ける
- 2022年11月:海外取引所Binance(バイナンス)が日本在住者の新規口座開設を禁止
- Binance(バイナンス)が国内取引所サクラ・エクスチェンジ・ビットコインを買収した
各背景について詳しく確認していきましょう。
過去2回、金融庁から無登録の仮想通貨の交換事業社として警告を受ける
Binanceは2018年と2021年の2回、金融庁から無登録の仮想通貨交換事業者として警告を受けています。
出典:https://www.fsa.go.jp/policy/virtual_currency/kasoutsuka_mutouroku.pdf
日本における金融庁の監視が厳しいこともあり、Binanceはなかなか日本に進出できませんでした。
2022年11月:海外取引所Binance(バイナンス)が日本在住者の新規口座開設を禁止
2022年11月には、Binance(バイナンス)が日本在住者の新規口座開設を禁止しました。
すでにBinanceを使っている日本在住者は継続して利用できたものの、「いずれ使えなくなるのでは?」と言った懸念の声も上がっていました。
Binance(バイナンス)が国内取引所サクラ・エクスチェンジ・ビットコインを買収した
Binanceは国内の仮想通貨(暗号資産)取引所のサクラ・エクスチェンジ・ビットコイン(SEBC)を買収しました。
サクラ・エクスチェンジ・ビットコインは金融庁から仮想通貨取引の認可を受けていたため、Binanceも国内での仮想通貨取引が可能となりました。
国内取引所サクラ・エクスチェンジ・ビットコイン(SEBC)を簡単に紹介
取引所名称 | サクラ・エクスチェンジ・ビットコイン |
取扱通貨種類 | 11種類 |
取引手数料 | 入金:無料/出金:770円 |
安全性/セキュリティ | SSL/にヨウ素認証/資産分別管理 |
登録までの時間 | 数分 |
レバレッジ取引 | なし |
貸仮想通貨(レンディング) | あり(積立ましーた) |
暗号資産交換業者登録番号 | 関東財務局長 第00031号 |
公式HP | https://sebc.co.jp/ |
サクラ・エクスチェンジ・ビットコイン(SEBC)は、仮想通貨の積立サービスを利用できる取引所です。Binanceからの買収を受け、積立サービスは終了しました。
サクラ・エクスチェンジ・ビットコインを利用すると専任スタッフが丁寧に対応してくれると評判でした。電話でのやり取りも可能なので、初心者からは好評だったようです。
キャンペーンも開催で数千円分の各種銘柄が貰えたケースもあったそうです。
Binance Japan(バイナンスジャパン)の日本参入で今後期待されること
Binance Japan(バイナンスジャパン)が日本に参入することで今後期待されることを確認しておきましょう。
- BNB(バイナンスコイン)をはじめとする日本未上場の銘柄が多数取り扱いを開始する
- クレジットカードから直接バイナンスジャパンの仮想通貨銘柄を購入できるようになる
- 金融庁やJVCEAとの連携により安全な取引と仮想通貨を用いた決済サービスの普及が見込める
Binance Japanの日本参入によって受けられるメリットは大きいです。具体的な内容について確認してみましょう。
BNB(バイナンスコイン)をはじめとする日本未上場の銘柄が多数取り扱いを開始する
Binance(バイナンス)では、2023年6月時点で600以上もの銘柄を扱っています。
日本に参入するにあたって、すべての銘柄が上場することはなく、34の上場銘柄が取り扱い開始されました。
BTC、ETH、BNB、ADA、ALGO、ASTR、ATOM、AVAX、AXS、BAT、BCH、CHZ、DAI、DOGE、DOT、ENJ、ETC、IOST、JASMY、LINK、LTC、MATIC、MKR、ONT、QTUM、SAND、SHIB、SOL、TRX、XEM、XLM、XRP、XTZ、ZIL
クレジットカードから直接バイナンスジャパンの仮想通貨銘柄を購入できるようになる
日本円からの仮想通貨の購入はこれまでの国内取引所でも可能でしたが、クレジットカードでは購入できませんでした。
しかしBinanceではクレジットカードからの購入が可能です。Binance発行のクレジットカードもあるので、よく利用する方は作ってみましょう。
金融庁やJVCEAとの連携により安全な取引と仮想通貨を用いた決済サービスの普及が見込める
Binance Japanによって安全かつスムーズな仮想通貨取引が日本でも可能になると期待されています。
今までは規制や禁止により制約を受けたり、完全自己責任での利用だったりしました。しかし、日本の法律・保障が適用されると安心です。
また、省庁が許可を出した事業者なので、国内企業との連携の規制も緩和され仮想通貨決済の普及にも拍車がかかると予想されています。
Binance Japan(バイナンスジャパン)の始め方・移行方法
Binance Japan(バイナンスジャパン)の始め方や、既存のBinance(バイナンス)やサクラ・エクスチェンジ・ビットコイン(SEBC)からの移行方法を確認しておきましょう。
- 新規で利用を始める場合|2023年8月1日より開始
- グローバル版バイナンスから移行する場合|2023年12月1日より開始予定
- サクラ・エクスチェンジ・ビットコイン(SEBC)から移行する場合|2023年8月より開始予定
新規で利用を始める場合|2023年8月1日より開始
新規でBinance Japanを始める場合、2023年8月1日の日本時間17時より登録可能となりました。
アカウントを開設するにあたっては、本人確認書類やメールアドレスなどが必要になりますが、すべてwebで対応可能です。
グローバル版バイナンスから移行する場合|2023年12月1日より開始予定
グローバル版のBinanceから移行する場合は、2023年8月14日~11月30日で移行可能となる予定です。
本人確認にはKYCが含まれ、11月30日以降は日本居住者がグローバル版を完全に利用できなくなります。
サクラ・エクスチェンジ・ビットコイン(SEBC)から移行する場合|2023年8月より開始予定
サクラ・エクスチェンジ・ビットコインから移行する場合もBinance同様、2023年8月より開始予定です。サクラ・エクスチェンジ・ビットコインは、5月31日をもってすでにサービスを停止しています。
SEBC取引所に残っている資金は全て自動的に日本円に換算され、6月からユーザーの銀行口座に振り込まれます。グローバル版Binanceユーザー同様に、再登録の必要があるので注意しましょう。
【危ない?】Binance Japan(バイナンスジャパン)の本格リリース後の懸念点
Binance Japanがリリースする以前の、Binanceグローバル版については「危ないのではないか」と言った懸念の声が上がっていました。
- グローバル版のサービスよりも取り扱い銘柄や最大レバレッジが少なくなりやすい
- 金融庁やJVCEAの規制によってバイナンスの良さが出ないのではないか
- 日本市場が成長せず事業の継続が厳しくなり日本から撤退する可能性があるのではないか
グローバル版のサービスよりも取り扱い銘柄や最大レバレッジが少なくなりやすい
Binance Japanではレバレッジ取引などの仮想通貨デリバティブサービスは提供されません。
日本の法令に遵守する形で運営するため、グローバル版Binanceほどのレバレッジや自由な取引は期待できず、銘柄数は国内最多の34トークンをサポートすると発表されました。
しかし、レバレッジ取引は当面提供しないようです。
金融庁やJVCEAの規制によって日本で使えなくなる可能性は排除された
Binanceは、金融庁やJVCEA(日本暗号資産取引業協会)に審査を通過し、正式に認可された業者となりました。
国内未上場の銘柄の新規取り扱いとともに、ホワイトリストの登録が叶ったことで、積極的なマーケティング展開が期待されます。
事業の継続が厳しくなり日本から撤退する可能性がある
仮想通貨関連の市場は現在冬の相場であり、さらに日本では仮想通貨の浸透度が世界的に見て低いです。
Binance Japanが事業継続できるほどの売上・サービス普及を見込めない場合、すぐに撤退する可能性もあります。
バイナンスが米証券取引委員会(SEC)からの提訴を受けたことも今後の運営の不安材料の1つとなっている
Binance(バイナンス)は過去に米証券取引委員会(SEC)からの提訴を受けました。
米国証券取引委員会がBinanceに対して「事業に必要な適切なライセンスを取得していない」と申し立てたことが始まりです。
米証券取引委員会が勝てば、バイナンスコイン(BNB)が厳しい監督下に置かれ、事業縮小を余儀なくされます。結果として日本からの早期撤退もリスクとしては考えられます。
Binance Japan(バイナンスジャパン)に関してよくある質問
Binance Japan(バイナンスジャパン)に関するよくある質問をまとめました。
Q.「バイナンスジャパンはいつからサービスが提供開始される?」
Binance Japanのサービスは2023年8月1日にサービス提供が始まりました。
Q.「バイナンスジャパンの所在地は?」
Binance Japanの所在地は東京都千代田区麹町2丁目10-3です。
商号はBinance Japan株式会社となりました。
Q.「バイナンスはどこの国の暗号資産交換業者?」
Binanceはマルタ共和国に拠点を置く仮想通貨取引所です。しかし、マルタ金融当局は管理下に無いことを発言しています。
参考:バイナンスはどこにある?──マルタ金融当局、監督下にないと発言
Q.「バイナンスは日本でいつまで使える?」
バイナンスグローバル版が日本で利用できるのは、2023年11月30日までと言われています。時期を過ぎると資金を移せなくなるリスクがあります。
Q.「バイナンスの他に日本へ参入した海外取引所は?」
バイナンス以外に日本へ参入した海外取引所は以下の通りです。
このうちFTXについては2022年11月に破綻し、FTX Japanも現在利用停止中です。HuobiについてはBitTradeへと名前を変えていますが、サービスは継続しています。
Binance Japan(バイナンスジャパン)のリリース前に特徴を正しく理解しておきましょう
Binance Japan(バイナンスジャパン)がサービスを開始すれば、国内で多くの銘柄を取引できると期待の声が上がっています。
また、NFTマーケットプレイスやBinanceアカデミーも使えるため、これから一層仮想通貨投資が簡単になりそうです。
Binance Japanは日本の法律で保障されているものの、自己責任のもとで利用してみましょう。
Binance(バイナンス)は取扱銘柄数が多く、国内でもユーザーが多い仮想通貨(暗号資産)取引所でした。Binance Japanでは30銘柄くらいが上場する予定で、日本で今まで購入できなかった銘柄も購入できる予定です。Binance Japanでできる取引は多いので、さまざまな投資を試したい方はまず登録して試してみましょう。
(監修者)佐野孝矩
https://www.sikaku-no-iroha.co.jp/
保有資格
日商簿記2級・FP2級・情報処理安全確保支援士・3級ウェブデザイン技能士
プロフィール
一部上場企業での経理・SEの実務実績に加え、個人事業主として2年、法人経営として1年の経験を通し、会計・セキュリティ・教育の面での助言・サポートをさせていただきます。大企業と小規模企業の両方を経験しているからこその視点でお役に立てればと思います。
専門・得意分野
企業経営理論、経済学、経営情報システム